美しい愛知づくり条例

平成十八年三月二十八日
条例第六号

美しい愛知づくり条例をここに公布する。
美しい愛知づくり条例
私たちの愛知には、三河の山地、尾張の丘陵地、濃尾平野などが織り成す変化に富んだ県土と各地に広がる水と緑の自然を素地として、地域の歴史と文化、人々の生活と産業を映した多様な景観がはぐくまれてきた。
良好な景観は、潤いと安らぎのある人々の生活環境の創造に欠くことのできないものであり、また、地域の個性豊かな景観は、訪れる人々に地域の魅力を感じさせ、人々の交流の促進にも大きな役割を担うものである。
今、私たちは、このような良好な景観の有する価値を改めて認識し、私たちの共通の資産として守り、育てていかなければならない。
良好な景観の形成のためには、地域の特性の的確な把握と地域の住民、事業者等の多様な主体の参加による持続的な取組が不可欠である。
このような認識の下に、県及び市町村並びに県民、事業者等が協働して、地域の個性豊かで良好な景観を保全し、及び整備するとともに、新たに良好な景観を創出する美しい愛知づくりを推進し、愛着と誇りが持てる豊かな県土の形成に資するため、ここにこの条例を制定する。
(目的)
第一条 この条例は、美しい愛知づくりについて、基本理念を定め、並びに県、県民及び事業者の責務を明らかにするとともに、美しい愛知づくりに関する施策の基本となる事項を定めることにより、美しい愛知づくりを推進し、もって県民生活の向上並びに地域経済及び地域社会の健全な発展に寄与することを目的とする。
(基本理念)
第二条 美しい愛知づくりは、地域の自然、歴史、文化等と人々の生活、経済活動等との調和を図りながら、現在及び将来の県民が良好な景観の恵沢を享受できるようにすること並びに地域の個性及び特色の伸長に資することを旨として取り組まれなければならない。
2 美しい愛知づくりは、県及び市町村並びに県民、事業者及びこれらの者の組織する団体(以下「県民等」という。)が協働して取り組むものとする。
(県の責務)
第三条 県は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、美しい愛知づくりに関する総合的な施策を策定し、及び実施する責務を有する。
2 県は、美しい愛知づくりを推進する上で市町村が果たす役割の重要性にかんがみ、市町村が美しい愛知づくりに関する施策を実施する場合には、必要な協力及び支援を行うよう努めるものとする。
(県民の責務)
第四条 県民は、美しい愛知づくりに関する理解を深め、基本理念にのっとり、美しい愛知づくりに積極的な役割を果たすよう努めるとともに、県及び市町村が実施する美しい愛知づくりに関する施策に協力しなければならない。
(事業者の責務)
第五条 事業者は、事業活動を行うに当たっては、基本理念にのっとり、美しい愛知づくりに自ら努めるとともに、県及び市町村が実施する美しい愛知づくりに関する施策に協力しなければならない。
(基本計画)
第六条 知事は、美しい愛知づくりに関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、美しい愛知づくりに関する基本的な計画(以下「基本計画」という。)を定めなければならない。
2 基本計画には、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 美しい愛知づくりに関する目標及び施策についての基本的な方針
二 前号に掲げるもののほか、美しい愛知づくりに関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項
3 知事は、基本計画を定めるに当たっては、あらかじめ、県民の意見を反映することができるよう必要な措置を講ずるものとする。
4 知事は、基本計画を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
5 前二項の規定は、基本計画の変更について準用する。
(美しい愛知づくり景観資源の指定)
第七条 知事は、地域の良好な景観の形成に重要な建造物、樹木等であって、美しい愛知づくりの推進に資すると認められるものを美しい愛知づくり景観資源(以下「景観資源」という。)として指定することができる。
2 知事は、景観資源の指定をしようとするときは、あらかじめ、当該建造物、樹木等の所有者及び関係市町村長の意見を聴かなければならない。
3 知事は、景観資源の指定をしたときは、その旨を公表しなければならない。
(県民等に対する支援)
第八条 県は、県民等が行う美しい愛知づくりに関する取組の促進に資するため、県民等に対し、必要な情報の提供、良好な景観の形成に関する専門的知識を有する者の派遣その他の支援を行うよう努めるものとする。
(美しい愛知づくりに関する啓発等)
第九条 県は、美しい愛知づくりに関する県民等の理解を深めるため、美しい愛知づくりに関する啓発及び知識の普及に必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
(公共施設の建設等に当たっての配慮)
第十条 県は、地域の良好な景観に影響を及ぼすと認められる公共施設の建設その他の事業を実施するに当たっては、地域の良好な景観の形成について配慮しなければならない。
附 則
この条例は、平成十八年四月一日から施行する。